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タイプ |
特徴 |
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運動すると動悸がする
(気虚) |
元気がない
すぐに横になりたがる
汗をかきやすい
動くとすぐ息切れがする
脈が遅くなりがち
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顔色が悪い
(血虚) |
眠れない
不安感がある
めまい
落ち着かない
物忘れ
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脈が速い
(陰虚) |
胸苦しい
眠れない、寝汗
めまい、耳鳴り
落ち着かない
手足がほてる |
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唇が紫色
(血瘀) |
胸苦しい
刺すような胸痛をともなう
肌がくすんでいる |
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運動すると動悸がする人の養生 |
運動したときに動悸や息切れを起こし、胸痛があるのは、気の不足により、心がパワー不足になっています。気が足りないので元気がなく、疲れやすく、すぐに横になりたがります。また、脈は遅くなる傾向にあり、不整脈を起こすこともあります。汗をかきやすく、進行すると手足が冷えやすく寒がるようになります。症状を改善するには、不足している気の回復をはかることが第一。十分な休養をとり、消化のよいものをしっかり食べて、気を補いましょう。
◇ツボ
足三里は、胃腸の働きを高める作用のあるツボ。
ここを刺激して、気を十分にとり込みましょう。また
胸痛があるときには、合谷のツボが有効です。
心兪は動悸全般に効くツボです。 |
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◇オススメの食材を
気を補う食材を選んで食べましょう。とくに、消化よい山芋はおすすめです。また、ライチ、なつめ、なども積極的に食べたい食材です。
顔色が悪い人の養生 |
顔色が悪い人の動悸は、血が不足する血虚によるもの。血に対して気の作用が強くなっているため、心の機能が亢進して制御できなくなっています。物忘れ、驚きやすい、不安感、あせりなどがあり、気持ちが落ち着かないのが特徴。疲れやすく、十分な休養をとることが大切ですが、じっとしていられず、夜なかなか寝付けません。眠れなくてもあまり気に病ないようにしましょう。
◇ツボ
背中にある膈兪と脾兪のツボを刺激しましょう。
膈兪は血の不足を補う作用があり、脾兪は胃腸の
働きを高めます。人に押してもらうかゴルフボール
などを利用して刺激しましょう。 |
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◇オススメの食材
血を補う効果のある食材を選んでとりましょう。なかでもおすすめは烏骨鶏(うこっけい)。また、はすの実、なつめ、竜眼の実などもおすすめです。
脈が速い人の養生 |
脈が速く、胸苦しくなる動悸は、心の働きが亢進し、体内に熱がこもってしまっているタイプ。めまいや耳鳴りがあり、手足がほてったり口の中が乾いたりします。物忘れ、驚きやすい、不安感、あせり、気持ちが落ち着かないなどの精神状態をともないます。夜はなかなか寝付けず、寝汗をかきます。自律神経が興奮している状態なので、寝る前に、目を閉じて腹式呼吸をするのを習慣にしましょう。
◇ツボ
すべてのタイプの動悸に共通する特効ツボ、
心兪を刺激して心の働きをととのえましょう。
太谿のつぼには、気持ちを落ち着かせる作用が
あるので、眠れないときに刺激しましょう。 |
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◇オススメの食材
豚の心臓(ハツ)には、心の働きを高める効果があります。また、ゆり根、はすの実、とうがん、くるみ、などもおすすめ。
唇が紫色の人の養生 |
唇が紫色で、顔の色がくすんでいる人の動悸は、血瘀によるもの。血の流れが悪いため、心に鬱血が起こり、胸苦しく、動悸とともに心臓部が刺すように痛むこともあります。血瘀の原因となるほかの病気があるときは、まずは、その治療が大切です。血液をサラサラと流れやすくして、鬱血を解消して血行をよくするよう心がけましょう。特に冷えは血行を悪化させる元凶です。体を冷やさないようにしましょう。
◇ツボ
血瘀に効果のある血海のツボで血行を
改善しましょう。膈兪のツボをあわせて刺激する
のがおすすめ。また、腕にある神門と内関は、
動悸全般に効果のあるツボです。 |
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◇オススメの食材
血の流れをよくする作用のある食材を選びましょう。とくにおすすめなのはサンザシ。また、くわい、油菜、漢方素材のの田七人参も有効です。
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